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中距離走の中の最短・最速種目で陸上の格闘技とも言われる800m競走

800m競走のルール

800m競走とは

800m競走はトラックを二周する、中距離種目での最短・最速種目です。
スタートラインはトラックの曲線部分に位置し、スタートから100mまでは曲線部分をレーンに沿って走り、100m経過地点に引かれている『ブレイクライン』を越えればレーンを離れて走ります。
このレーンを離れて自由に走るようになることを『オープンになる』と言います。
ブレイクラインを越えて(オープンになって)からはインコースを走った方が当然得策なので、位置取りや駆け引きなども非常に重要となってきます。選手同士の接触や転倒なども多く、激しいレース展開がこの競技の見どころの一つになっています。そうしたことから『陸上の格闘技』とも言われています。

スタートについて

スタートは短距離種目のようにクラウチングスタートで行うのではなく、立ったままの『スタンディングスタート』で行います。
大きな大会では選手がそれぞれレーンに入りますが、初心者向けの大会などではレーンにこだわらず選手全員がスタートラインに並ぶ『グループスタート』形式でスタートが行われることが多くあります。
位置について』の合図でスタートラインまで進んでスタート姿勢を取り、静止します。全選手が静止したら号砲(ピストル)が鳴らされ、スタートします。
スタートの姿勢を取った後は声を出したり動いたりするような行為(腕をぶらぶらさせたりするのもNG)は禁止されており、もしそのような行為があればスターターはスタートを中止します。
この日本語での指示は実際は学校の体育レベルでしかなく、競技会などであれば『位置について』は英語で『On your marks(オン・ユア・マークス)』と言います。

ブレイクラインについて

ブレイクラインとはスタートから100mを経過した地点に引かれているラインのことで、このラインを越えれば選手はそれぞれのレーンを離れ、自由に走れる(オープンになる)ようになります。
このラインは選手が認識しやすいようにマーカーやコーンなどが置かれています。また、選手がこのラインより手前でレーンを離れていないかをチェックするため、ライン付近には審判員が配置されています。
なお、ブレイクラインより手前でコースを離れてしまうと失格となります。

フィニッシュについて

フィニッシュ(一般的にはゴールとも言われる)とは、『選手の胴体がフィニッシュラインの垂直線上に達した時点』とされています。
胴体とは頭・首・手足を除いた部分を指し、一般的には胸部が最初に到達します。また、フィニッシュラインは最も手前(スタートした方に近い)側の端に達せばOKです。
大きな大会では、スリットカメラと呼ばれるカメラ(フィニッシュラインを通過する瞬間だけを写し取る特殊なもの)を使った写真判定システムが採用されています。

世界記録 男子800m競走 歴代5傑

タイム 名前 国籍 記録日
1 1分40秒91 デイヴィッド・レクタ・ルディシャ ケニア 2012年8月9日
2 1分41秒11 ウィルソン・キプケテル デンマーク 1997年8月24日
3 1分41秒73 セバスチャン・コー イギリス 1981年6月10日
ナイジェル・アモス ボツワナ 2012年8月9日
5 1分41秒77 ジョアキン・クルス ブラジル 1984年8月26日

日本記録 男子800m競走 歴代5傑

タイム 名前 記録日
1 1分45秒75 川元 奨 2014年5月11日
2 1分46秒16 横田 真人 2009年10月18日
3 1分46秒18 小野友 誠 1994年6月26日
4 1分46秒22 近野 義人 1994年6月29日
5 1分46秒52 松本 啓典 2010年10月11日

世界記録 女子800m競走 歴代5傑

タイム 名前 国籍 記録日
1 1分53秒28 ヤルミラ・クラトフビロバ チェコスロバキア 1983年7月26日
2 1分53秒43 ナデジダ・オリザレンコ ソビエト連邦 1980年7月27日
3 1分54秒01 パメラ・ジェリモ ケニア 2008年8月29日
4 1分54秒44 アナ・フィデリア・キロット キューバ 1989年9月9日
5 1分54秒60 キャスター・セメンヤ 南アフリカ共和国 2018年7月21日

日本記録 女子800m競走 歴代5傑

タイム 名前 記録日
1 2分00秒45 杉森 美保 2005年6月5日
2 2分00秒92 北村 夢 2017年9月10日
3 2分01秒90 久保 瑠里子 2011年8月6日
4 2分02秒10 西村 美樹 2003年6月8日
5 2分02秒57 塩見 綾乃 2017年8月1日

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